蒸し暑くなって参りました。この時期にお子さんの湿疹で気になるものが汗疹(あせも)です。
汗の皮膚表面への流出障害によって起こることが原因です。体幹や四肢屈側(手足の関節の曲がる側)に発赤を伴い、かなり痒みを伴うのが普通です。痒くて掻いているうちに湿疹となりこれに化膿が加わると伝染性膿痂疹(いわゆる、とびひ)に悪化する事もあります。
治療は、通風を良くして涼しい環境にすることが最も大切です。これのみで多くは速やかに軽快しますが、湿疹様に変化してしまった汗疹には、
弱めのステロイド剤の外用が効果的です。また、とびひにまで悪化してしまった時には、これは皮膚表層の細菌感染の合併が原因ですので、軟膏による局所療法のほか抗生物質の内服などの全身療法が必要です。