2022.2.8
帯状疱疹後神経痛について
帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルス(水痘のウイルスと同じ)によるウイルス感染症ですが、しばしば帯状疱疹に先立ち、もしくは皮膚症状が出てから数日たってから疼痛が出現する事があります。
疼痛は徐々に軽減し違和感などとなり、やがて消失しますが、疼痛が持続して発症後3ヶ月たっても耐え難く持続している場合があり、それを帯状疱疹後神経痛と呼んでいます。帯状疱疹による疼痛は、抗ウイルス薬で有効な例もありますが、皮膚症状が落ち着いてからの疼痛は神経線維の変性によるものであり、なかなか難治であることが珍しくありません。
程度に応じて鎮痛薬(内服や座薬)や抗うつ薬、抗痙攣薬を用いますが、
鎮痛剤投与で改善が認められない時には、星状神経節ブロック、硬膜外ブロックなどの神経ブロックが有用です。そのほかレーザー療法や鍼治療なども有効な事があります。疼痛の早い時期ほどこれらの方法は経過が有効な事が多いですので、ペインクリニック専門医にご相談ください。