喘息と言えばゼイゼイ、ヒュウヒュウという喘鳴(ぜんめい)がして息が苦しいものと思われています。確かに時間がたってひどくなればそうなりますが、病気の初めに診断するのは意外と難しいのです。
初期に見過ごされやすい症状に長引く咳があります。 典型は、かぜ症状をきっかけに咳ばかり続くというもので、特に夜中から明け方に悪化します。痰は出ても少量です。そのうち喘鳴を伴うこともありますが、必ずしも患者さん自身、気付かれているとは限りません。電話で長話をしたり大笑いすると咳が出てしばらく止まらないこともあります。他に飲酒や運動で誘発されることもあります。 お子さんの場合は、鼻水が咳の前に出たり同時に出たりすることがよくあります。もちろん喘息だけが咳の原因ではありませんので、決めてかかるのはいけませんが、今述べた事で思い当たる方は、一度呼吸器科専門医に診てもらうとよいでしょう。