2021.9.11
蕁麻疹(じんましん)の話
ほとんどの蕁麻疹(じんましん)は、
ヒスタミンという物質によって起こります。ヒスタミンは痒みを起こす物質で、皮膚の真皮にいるマスト細胞の中にあります。ヒスタミンをマスト細胞の外に出させる作用を持つもの、あるいは出し易くする作用のあるもの全てが蕁麻疹の原因になります。例えば、薬物や食品添加物、感染(細菌、ウイルス)、虫刺され、精神的ストレスなどが代表的なものですが、それぞれの患者さんで原因を特定することは簡単ではありません。 そこで、治療にはヒスタミンの作用を抑える薬やアレルギーを抑える薬が用いられます。急性蕁麻疹は1ヶ月以内に大体治りますが、それ以上続く慢性蕁麻疹では、なかなか治らない場合があります。蕁麻疹の治療に用いられる薬は多数あり、また、それらの効果は患者さんごとに異なります。
薬を勝手に止めたりすると治療効果が落ちますので、少し長引いてもイライラせず、医師の指示に従って根気よく治療を続ければ、多くの場合は軽快します。 [著者:副院長 松田敬子]