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コラムcolumn

2024.10.28

新しいニキビ(尋常性ざ瘡)の治療薬

ニキビ(尋常性ざ瘡)は目に見えない極めて小さい毛穴のつまり(極小面皰)から始まり、目に見える白や黒色のニキビ(面皰:めんぽう)が形成されます。さらに進行すると増殖したニキビ菌やたまった皮脂により炎症が起こり赤いニキビが形成されます。 新しい治療薬ディフェリンゲル(一般名:アダパレン)が2008年10月末から日本でも処方できるようになりました。アダパレンはビタミンA誘導体であるレチノイド製剤に属します。この外用薬は世界80カ国以上で使用されているニキビの第一選択薬で、毛包上皮細胞の角化を抑制する事により白ニキビや黒ニキビの形成を抑制します。つまり毛穴のつまりを取り除く作用がありますので、その後に起こる炎症の強い赤いニキビへの進行を防ぐことが出来ます。 副作用として塗り始めてから約2週間以内に皮膚が乾燥したり、赤くなったり、ヒリヒリしたり、皮膚が少し痒くなったりすることがありますので、その際は医師にご相談下さい。副作用の多くは軽症で継続が可能ですし、洗顔後にいつも使用している化粧水、乳液などを洗顔後の肌になじませた後に、1日1回就寝前に顔面のニキビのある部分に塗ることで副作用が出にくくなります。大切な事は、早く良くしたいと思って1日に何度も塗らないことです。また、皮膚に切り傷、擦り傷等がある所、眼のまわり、口唇は塗布をさけて下さい。レチノイドは催奇形性がありますので、妊娠中の方も使用を避けて下さい。 ニキビは年齢、食生活、洗顔のしかたやストレスなどに密接に関係していますので、それらを十分に注意しつつ、この外用薬を適切に使用して下さい。